労を厭わぬ担当者

「毎日のように喪主様からご相談の電話を頂いております。お位牌のこと、49日法要のこと、新盆のことなど多岐にわたるご相談で、こちらも勉強になります」
施行担当者からご葬儀後の報告が頂きました。

頻繁のご相談とのことで、次のお仕事に差し支えが出てはと心配し、担当者に連絡したところ、「大丈夫です。喪主様のご納得いく迄、一つひとつご相談に応じています」と明るい声が返ってきました。
お父様のご葬儀を終え、身近にご相談される方がいらっしゃらない喪主のお母様にとっては、まさに救世主のような存在のご様子です。
ご長男のご相談者からはお父様のご逝去からご葬儀までの間も、ご予算に見合った様々な提案をその都度していただき、想像以上のご葬儀になり、お願いしてよかったとご満足のご回答をいただいておりました。

一方、17年前にお父様を亡くされた際、見積りもお取りにならず、町内の葬儀社さんに全てをお任せされた結果、多額の費用を請求された苦い経験をお持ちのご相談者からも、お母様のご葬儀では、センターがご紹介した担当者の奮闘ぶりに、感謝のお言葉を寄せて頂いております。

唯一のご兄弟であるアメリカ在住のお兄様とは疎遠になったままのご相談者は、お母様が心配な状況に陥り、万が一の際、ご自宅にご安置できるスペースが確保できるか否かを、ご紹介した担当者にお問い合わせされて以来、ご葬儀までの間、疑問が生じるつど時間を構わず担当者にご相談され、その数十数回に及びましたが、常にお身内のような存在で問題を解決して頂いたとご満足の御様子でした。

また、ご相談者の達てのご希望で、お父様のご葬儀をご相談者主導のもとで執り行われたというケースもございました。
ご葬儀当日までご相談者と綿密な打ち合わせをされた担当者は、当日あえて脇でアドバイザーとしての意見を申し上げるにとどめ、ご葬儀の進行を見守っていく形を取りました。
無宗教葬のご葬儀を無事執り行ったご相談者は、感無量の面持ちだったと伺っています。
イベント企画のお仕事をされていたご相談者は「生前父は私の仕事内容が良く分かっていなかったようですが、最後にこれで理解してくれたと思います」と担当者に感謝のお言葉を述べられたとの由。

お仕事とは言え、やり直しがきかないご葬儀を少しでも悔いのないようにと、お一人お一人のお気持を汲んで、労を厭わずご相談に応じ、ご自身のことの様に奮闘されている担当者の活躍ぶりが目に浮かびます。

心の準備はしておきたい・・・。

先日、ご相談者から9年ぶりに再確認のお電話をいただきました。
9年前のご相談の折、ご要望をお伺いして、地元・東京下町の賛同社から見積りをお取りし、センターの説明書と一緒にお送りさせていただいた方でした。

当時70代で元気ですが、最愛の息子さんを突然の事故で亡くされ、「人間はいつ死ぬか分からない」とのお気持から、ご自身のご葬儀について心の準備をしておきたいと、最もシンプルな「火葬式」のご要望を伺いましたので、ご夫妻でご葬儀を切り盛りしている下町の小規模な葬儀社さんをご紹介させていただきました。

ご紹介社は商売を度外視しているのではと思わせるほどの価格で、しかも下町の人情そのままの仕事ぶりに、お礼の手紙やアンケートが数多く寄せられており、当方としても太鼓判を押して推薦しておりました。

ところが数年後、その社長であるご主人が急病で他界され、しばらくの間、残された奥様が中心となって頑張っていらっしゃいましたが、その後奥様も体調を崩され、現在会社は休業状態に陥ったままの状態です。

ご事情を説明し、ご了解のもと、早速に同じ区内の賛同社から新たな見積りをお取りし、お送りさせていただきました。

久しぶりに9年前の資料を紐解くと、丁度同じ頃ご相談をお受けした方から頂いたパステル画の絵葉書が目に留まりました。

「遠い夏の日」とタイトルがつけられた絵葉書には、カンナの花が咲き乱れる中、夏の強い日差しを受けながら、麦わら帽子をかぶった白い服の少女が、スケッチブックを片手にすっくと立っている後姿が描かれていました。ご相談者の若かりし頃の自画像との由。

こちらも心の準備としてご自身の身の振り方はご自身で決めたいとのご要望をいただき、直葬の見積りをお取りし、お送りした方です。

絵葉書と共に「客観的に冷静に考えて妙にすっきりいたしました。その時期が何年後になるか分かりませんが、いつか必ずお世話にあずかりますことと、後期高齢者ですが今のところこれと言って体に支障をきたすこともございません」とのご報告を早速に頂きました。

丁度この頃から、ご葬儀という儀式を省いた、火葬場に直行する「直葬」という言葉が新聞・雑誌等に見受けられるようになり、この風潮に当時は眉をひそめる方もいらっしゃいましたが、逆にお二方共ご自身の生き方の選択肢として、この方法が可能であることが分かり、安堵されたとのご報告を頂き、どこかほっとした思いもございました。

十年一昔とはいえ、最近はお元気な内にご自身で心の準備をしておきたいとのご要望も一般化され、見積りをお取りして一安心されている方も多いかと存じますが、社会状況の変化も目まぐるしい昨今、前記のようなこともございますので、出来ましたら1年程を目安に、見積り等の見直しもお願いできればと存じます。

リピートにも落とし穴あり・・・。

当センターではリピーターの方からのご依頼も度々いただき、以前にご紹介した者として、お役に立てたという安堵感で、思わずこちらからもお礼の言葉を申し上げる程ですが、先日センターの「口コミ投稿フォーム」欄にはリピートされた社への苦情が舞い込んできました。

「口コミ」欄ではセンターのご紹介以外でご葬儀をされた方の体験談を募っておりますが、ご投稿いただいた方は母方の御祖母様のご逝去に際し、3年程前に父方の御祖母様のご葬儀の折、大変親身にお世話していただいた葬儀社さんに、再度ご依頼をされたとの由。

3年前、良くしていただいたので信頼してお任せしていたところ、最終的に当初の見積より倍近くの金額が提示され、苦情を申し上げたが、担当者からの明確な説明がなされないまま、お支払いを余儀なくされてしまったご様子です。

ご葬儀後の説明では、当初の見積でもれていたものもあり、検案の際の処置料等や、ご自宅から葬儀社の自社斎場までの移送費が予定より多く掛かってしまったとのことですが、価格やかかっているものが適正なのか否か分からずに、その場では文句も言えず、お支払前に苦情のメールを出したが、葬儀社サイドはひたすら平謝りと沈黙で、うやむやにされてしまったとのこと。

ご投稿者からは不安に思ったことはなるべく確認するようにしていらっしゃいましたが、規模や価格の相場や一般的な礼儀作法を、全て一担当者に任せきりだったことを反省されて、追加説明の時点で反論することの重要性を学んだ、とのご報告をいただきました。

ご相談型の当センターでは地元の賛同社をご紹介するにあたり、ご紹介社の担当者も把握しており、見積書や進行具合を要所・要所で常にチェックをして、双方がご納得いただけるようなシステムになっておりますので、万が一にもそのようなことがあれば、双方の間に入ることができますが、直接ご依頼される場合は、当事者間での話し合いになりますので、前回良かったからと安易なリピートには、くれぐれもご注意されるよう願っております。

お盆の入りを迎えて・・・。

「ご葬儀は終わった後々ことを考える必要が出てきます。ご親族様とのお付き合いで、ご理解いただけなければ、後々何やかやと言われますので、そこまで考えてコーディネイトして差し上げる必要があるのは・・・」。

先日、当センターの「葬儀の口コミ」欄への投稿を拝読し、以前、ベテラン担当者からお伺いしたことが思い出されました。

「葬儀の口コミ」欄では、当センター以外でご葬儀をされた方々にまつわる、様々なご意見をお伺いしておりますが、今回ご投稿いただいた方の場合は、ご葬儀の担当者がかつてお身内の方だったという複雑な事情もからみ、菩提寺のご住職も取り込んでの騒動に、当事者であるお父様の3回忌を前にして、今だにご納得がいかない胸の内をお話されていらっしゃいました。

当センターでは事前・事後のご相談をお受けし、地元の賛同葬儀社さんからお見積りをお取りし、ご検討いただいた上で、できましたらご葬儀の担当者との面談をお願いし、疑問点やご葬儀に関するすべてのご相談をされ、安心してご葬儀に臨めるようお話申し上げておりますが、当の担当者がかつては妹様のご主人というお身内の方という特別なケースと伺っております。

しかもその担当者から納骨先の菩提寺のご住職に対して、口裏を合わせてほしいとのご要望には、投稿者も未だにご納得がいかないご様子とのこと。

菩提寺には他で火葬されたとのご報告で、ご住職からは特におとがめは無かったとのことですが、埋葬許可書をご覧になれば、何処の火葬場で何時ご利用されたかは判明しますので、ご住職は見て見ぬふりをされた可能性もございます。

夫々のご事情があるとは存じますが、お父様も草葉の陰でご住職に少々気兼ねをされていらっしゃるのでは・・・。

明日は7月のお盆の入りです。
何はともあれ、久しぶりに御両親をお迎えし、ご意見をお伺いされては如何でしょうか。

お身内中心のご葬儀で、おせっかいおばさんの本領を発揮する担当者。

ご葬儀の相談をお受けして、具体的なお話をお聞きしているうちに、これにはぜひあの方をご紹介したい、と賛同社の女性担当者のお顔が浮かんでくることが度々ございます。
なぜ女性担当者なのか・・・。

多様化した都会でご相談相手もなかなか見当たらない現状の中、常に生活者の皮膚感覚で行動し、時に応じて臨機応変に対応できる肝っ玉母さん的存在の担当者は貴重で、時としてご喪家の方々とって救世主的存在にもなりうるのではとも思われます。

特に女性担当者の活躍は少人数のご葬儀で発揮され、段取りや規則以上に、永年家庭を切り盛りしてきた女性ならではの目線が生きてくるようです。
急なご葬儀で、何からどのように始めたらよいか、気が動転しているご喪家にとっては、普段少々おせっかいに思える位の事でも、それがかえって潤滑油になる場合もございます。

また、時には「ご葬儀の折はひたすらご遺族の方々のそばに立ってあげるだけ」とおっしゃる熟年の担当者もいらっしゃいます。
「目の前におばさんがうろうろしているから、わからないことはおばさんに聞けばよい」と皆さんが気軽にものを言いやすいようにうろついておられるとのこと。

その女性担当者が、生後数か月の赤ちゃんのご葬儀を担当した時は「孫を亡くしたお姑さんの立場になって、プロの気持ちも揺らぐこともあるが、それはそれでいいのでは・・・」とまでおっしゃっていました。
ご葬儀の読経が始まると「ずっと抱いていたい」と柩の中の赤ちゃんを抱きよせたお母様に、「ご自宅でご家族だけのご葬儀ですからいいですよ」と進言し、若いお母様は読経の間中,我が子を抱きしめていらっしゃったとの由。
後程、ご喪家から感謝のお手紙を頂いたのは言うまでもありません。

たとえご葬儀中でもここでこうした方が良いと思えば、生活者の目線で、黙ってでも行動してしまうのも肝っ玉母さんの特徴です。
ご葬儀はやり直しがききません。御1人お一人ご納得のいくおみおくり方を提案したいものです。

ご葬儀関係のホームページをご覧になり、価格の比較だけにこだわっていらっしゃるご相談者が増えてまいりましたが、こんなおばさん担当者の存在もお話しできればと存じます。

満足度は担当者との相性とコミュニケーションで決まる・・・。

「ボーとしていたら(葬儀社に)いいようにされてしまった」とはよく聞くが、「ボーとしていたら(依頼者 私共の)いいようにしてくださった」と感じました。
「追加オプションを勝手につけられた」とは聞くが、「これは不要ですね」と削って下さった。
どんな小さな疑問にもご相談にも丁寧に答えてくださり、お願いしてよかったです。

以前、ご葬儀後に頂いたアンケートです。

また、集中治療室に入られたお母様の事前相談では、概算のお見積りをお取りした後、ご自宅にご安置するスペースを確認頂く為にも、担当者の方にお越しいただくことを希望され、それがご相談者と担当者の最初の出会いとなりました。
ご自宅はお母様の趣味の手芸作品がベッドの上まで所狭しと並べられ、柩を置くスペースが難しく、万が一の際は担当者の契約している安置所への搬送に切り替わりましたが、ご葬儀までの2ヶ月近くの間、お母様のお気持をおもんばかって、その都度気付いたことをことあるごとに担当者に報告し、ご相談され、その数20回以上になられたとの由。

ご相談者は御兄弟とは疎遠となり、お一人でお母様をお見送りされる覚悟を決めていらっしゃるご様子に、担当者もその都度気付いたことをお話しされ、お互いに気心が知れるところとなり、双方でお母様の見送り方を検討されて、ご相談者からはご満足のいくご葬儀が執り行われたとのご報告を頂きました。

当センターでは事前相談でご相談者のご要望に応じて賛同葬儀社さんより概算の見積りをお取りし、センターの見積説明書と共にお送りしてご検討頂き、出来ましたら葬儀社さんの担当者にお会いになり、直に具体的な説明をお尋ねされることをお勧めしております。
お尋ねすることで、どの様なご葬儀をされたいのか、具体的な方向が見えてくるばかりでなく、担当者との相性も確認でき、特に少人数でのご葬儀では、担当者とのコミュニケーションがどれだけ取れるかが重要なファクターとなってくるように思われます。

先日も「ご葬儀後も引き続きご相談者からお位牌のこと、49日の法要のこと、新盆のこと等毎日のようにご相談のお電話をお受けしております」と、担当者からの報告をいただきました。
初めてのご葬儀での戸惑いに、ともするとプロの目から一方的に押し付けがちなことがらも、今一度立ち止まって、ご相談者の目線で考える機会を与えていただき、大変勉強になっておりますとの由。

ご相談者と担当者とのコミュニケーションの取り方がご葬儀の満足度を大きく左右しているように思われます。

梅しごとと墓参りと近況報告と・・・。

 このところ、年中行事のようになっている梅仕事も一段落済み、梅干し用に塩漬けした梅も、いい塩梅に白梅酢が上がって来ています。

 実家の梅の実の収穫に合わせて、半ば強引に季節外れのお墓参りをしておりましたが、今年は実家との日程の調整がつかず、梅の実だけを送ってもらう羽目になってしまいました。

 忙しさを理由になかなか実家の墓参りに足が向かない現状を打破するにはと、10年程前から始まったずぼらな思いつきも、周りを巻き込み、いつしか梅の実の収穫は実家の年中行事にもなってしまいましたが、今年は当事者の目が届かないので、選定に少々難がありますとの送り主からの断り書きが添えられていました。
 
 昨年、急死されたご主人のご葬儀の最中に梅が届いた、との報告を頂いた友人からは、日にちを特定した訳ではないのに、今年も丁度1周忌の日の朝、青梅が届いたとの由。
 毎年梅しごとをご一緒に楽しんでいたご主人にとっても、何か梅が取り持つ御縁があったのかもしれないと、感慨深げに近況をあれこれ語ってくれました。

 続々と届く、住まいも年齢も離れた友人たちの梅を介しての近況報告は、お互いの忙しい身を案じながらも、どこかオアシスの役目も果たしてくれているようです。

 近々、改めてお墓参りには行って参ります。
 ついでに母が元気な頃に植えた、15本の梅の老木にもお礼を忘れずに・・・。

薔薇にまつわる思いとは・・・。

 今年も先日、横浜イングリッシュガーデンに、お目当ての薔薇の花を愛でに伺いました。
 赤、白、ピンク、黄色の花びらが青い空と見事なコントラストを放ち、今が旬とばかりに咲きほこっている薔薇の花に囲まれ、幸せなひとときを過ごして参りました。

 薔薇には高貴な方や有名人の名前が付けられ、雰囲気をさらに盛り上げており、中でもかつてのハリウッド女優・イングリッド・バーグマンの名がついた真紅の薔薇には、華やかさの中にも凛とした趣が感じられ、しばし見とれておりましたが、その趣にふと数年前のご葬儀のことがだぶってきました。

 薔薇には棘があり、お花は鮮やか過ぎてご葬儀には向かないとまで言われているようですが、時にはこの薔薇の花でなければご葬儀が成り立たなかったのでは、と思われる程のインパクトをお見せすることもあるようです。

 数年前の無宗教葬のご葬儀では、祭壇は造らず、柩の周りを白い薔薇で飾り、写真は撮らずに、一切のものを残さないでほしいとのご要望を頂きました。
 彫刻家のご主人のかつてのお仲間が50名程集い、柩を前にグラスを重ねて、若かりしパリ時代の思い出話に花を咲かせて、ゆったりした時間が流れる中、最後のお別れとなりました。
 お一人お一人が白い薔薇を柩に手向け、白薔薇で埋め尽くされた柩に一輪の真紅の薔薇が奥様の手で置かれました。
 その鮮やかな色合いから強い意志が感じられ、今でも鮮明に目に焼き付いています。

 また、ご葬儀が無事終わりましたと担当者から送られてきた写真には、棺の上に黄色の薔薇の花束が画面いっぱいに写っておりました。
 他界されたご主人の歳の数と同じ60本の薔薇の花束は、奥様の誕生日に歳の数だけプレゼントし続けていたご主人への、奥様からの最初で最後のプレゼントとの由。
 イベント企画のお仕事をされていらっしゃるお嬢さんのたっての願いで、ご葬儀の進行役をお嬢さんにお任せした担当者からは、意外なことを聞かされました。
 お嬢さんからは「生前父は私の仕事の内容がよく分かっていなかったようですが、最後にこれで理解してくれたと思います」とほっとされたご様子でお話いただいたとの由。
 黄色の薔薇には奥様とお嬢さんの熱い想いとメッセージが込められていました。

 薔薇には薔薇の数だけ物語りがあるようです。

桜と気遣い

 当センターのホームページでは、ご相談いただいた皆様に、よりよいアドバイスをご提供できるようにと、当センター以外で施行されたご葬儀の口コミ、葬儀社さんの口コミ、又ご利用された斎場の口コミ等をご協力いただいております。

 いただいた口コミの多くは、こんなはずではなかったと、辛口のコメントが大多数を占めておりますが、時に是非皆様にお知らせしたいと紙面からお気持ちがあふれんばかりの嬉しいコメントも頂きます。

 先日いただいた口コミは、北海道千歳市にて、お姉様とお2人でお母様のご葬儀を済ませた方からでした。

 ご葬儀の担当者からは「ご葬儀内容についてなど、周りの皆さんが心配して色々言ってくるかもしれませんが、お2人が良いと思われることをやって差し上げてください」と言われ、前もってお2人のお気持ちはお話ししておいたので、見積り説明の際にも、「会社の規則として内容全てについて説明しなければならないので・・・」と一通り説明された後、「よく選ばれるのはこのランクですが、それより下のランクでも十分だと思います」と無理に上のランクを勧めてくるようなことはせず、むしろお疲れのお2人を色々気遣ってくださったとのこと。

 また、生前お母様が桜のお花見を楽しみにされていたので、せめてもと遺影の背景に桜の花の絵柄を合成していただいたが、担当者は桜の季節にまだ少し早い時期にもかかわらず、祭壇にも桜をご用意されて、お別れのお花入れの際には、つぼみが開いた枝を棺に入れることが出来、さらに遺影の周りには折り紙で桜の花を飾ってくださったとの由。
 さぞかしお母様もお花見を堪能されたのでは・・・。

 私事で恐縮ですが、満開の桜の季節に逝った母が思い出されました。

 担当者の気遣いと、お母様を無事お見送りできた安堵感いっぱいの口コミから、久しぶりに幸せのお裾分けをいただきました。

親孝行したい時には親はなし・・・。

 当センターでは事前のご相談を電話とホームページのご相談フォームからのメールでお受けしておりますが、まだご存命とのこともあり、お身内のこと故、どこからどのように、またどこまでご相談されてよいのかと戸惑われる方もいらっしゃいます。

 手元にあるご葬儀後に頂いたお手紙の中にも、その思いが率直に綴られており、事あるごとに取り出しています。

 ご相談者は入院中のお父様の看病にお母様と交代で病院に行くのが精いっぱいの状況の中、お母様には内緒で、意を決してセンターにご相談をされたとのことです。

 やがてセンターとのやり取りの中でお任せする覚悟が出来、後のことはセンターとご紹介した賛同社の担当者にお任せし、お母様には事の次第を説明されて、お2人で残り少ないお父様との日々をひたすら大切にお過ごしになられたとのご報告をいただきました。
 
 当初は病院に日参しながら、一方でご葬儀のご相談をされる日々に罪悪感を覚え、ご自分を冷たい人間だと感じ、お父様を裏切った思いすらされたとのことですが、センターとやり取りしている過程で、揺れていたお気持ちを整理し、「あらかじめ知っておくことが、ひいてはきちんと送ってあげることに繋がるのだと思えるようになりました」とのご報告には、ご相談頂いた当方も、ほっとした思いがよみがえったものでした。

 そして、振り返った時に、亡くなられたお父様の看取りとご葬儀が、いつしかご自身の中で「幸せな思い出」となっていることに気付かされたとまで、おっしゃっていただけました。

 昔から、親孝行したい時には親はなしとはよく言われたものですが、親がご存命中に気付かされた方は、たとえそれが最期の時であっても、幸せなのではと・・・。