後は看病にお気持ちを集中していただければ・・・。

 「事前にご相談していくうちに、自分の気持ちもはっきりしてきて、残り少ない日々を看取ることだけに集中することができました」
 ご葬儀後、ご依頼者の方々から上記のようなご報告を度々いただきます。

 我々、ご相談を受ける立場の者といたしましては、ホッと安堵するひとときでもございます。
 当センターの設立間もない頃に比べ、最近ではマスコミを中心とした情報過多の傾向もあり、ご葬儀の内容も表面上は大分様変わりして参りましたが、あらかじめ事前にご相談される方のお気持は、以前も現在もあまりお変わりないように思われます。

 事前にご相談されるお気持やお立場はそれぞれですが、やり直しがきかない未知のことへの不安や、必死に戦っていらっしゃる方を目の当たりにして、大方は自己嫌悪に陥りながらも、無事やり遂げねばとお気持ちを奮い立たせてのご相談かと存じます。

 限界が近づいてきて、なんども「もしかしたら」がよぎり、「その時」をどうすればよいのか、具体的に何も分からない状態のまま、まずは当センターにご相談された方からは、看病しながら一方で同時に葬儀の準備に入る行動に罪悪感を覚え、悩みながらのやりとりの中で、センターのホームページを読み込んでいくうちに 、あらかじめ知っておくことが、ひいてはキチンと送ってあげることに繫がるのだ、と思えるようになってこられたとのご報告も承っております。
 
 お気持も次第に落ち着き、残り少ない時間でしたが看病に専念でき、悔いを残さずお見送りが出来たとのことです。
 
 当惑しながらもメールやお電話でのやり取りをしていくうちに、不安や疑問が一つずつ取り除かれ、お気持も次第に整理されて、後は安心して看病に集中されたご様子が伺われます。

 ご葬儀だけはやり直しがききません。
 ご相談された後は、悔いが残らないように、精一杯の看病をして差し上げてください。

わからないのははずかしいことではありません!

 普段の会話で「お葬式」の話しをするということはあまりないと思いますが、葬儀関連の仕事をしている方あるあるでしょうか、友人と食事をしているときにもたまにお葬式についていろいろと聞かれることがあります。

 友人が言うには、お葬式の話は、なかなか聞きづらい話しで、たとえ親戚であっても特に費用の事は聞きにくいとのこと。
 長女である友人は、一人暮らしの高齢の母親に何かあったら全部自分でやらなくてはならない状況にあり、「葬儀」について気になり始めたといっていましたが、それから1年後、そのお母さんが倒れてしまい、万一のことが近くなったと相談がありました。
 自分でもネットで検索したけれど、たくさんあり過ぎてよくわからない、どこのサイトも良く見えてしまうし、なぜか何度も同じサイトを開いてしまっているみたいで、ぜんぜんわからない、なにせ、初めてのことだから・・・・とりあえず聞いた方が早いと、私に連絡がきました。
 そもそも、自分は何が分からないのかも分からず、どうやって検索したら解決するのか、そして、何を調べているのかさえ分からなくなってきたとのこと。。
 センターへご相談される方の中でも、最初はご自身で調べていたが、情報量の多さに混乱してしまった、という方は多く、「検索していて、たまたまセンターのホームページを見つけたので相談してみましたと」と、ご葬儀後にご協力頂いているアンケートにご回答を頂くこともよくあります。

 たしかに、葬儀のことはちょっと聞いてみたいという相談相手を探すのも難しいかもしれません。また、お葬式はプライベートな内容を含み、その方や家庭によっても考え方が違うため、相談できる人がいても、その人にはとても合っていて、良心的な気持ちで勧めてくれることが、自分の状況や環境と照らし合わせてみると少し違う、などの事があっても断り辛くなることもあるかもしれません。

 センターでは、「全く何もわからないのですが、」というところからスタートするご相談はとてもよくあります。初めてのことでわからないというのは全然恥ずかしいことでもありませんし、「常識」「一般的」と世間で言われていることがあるとしても、その方にとっては当てはまらない事かもしれません。
 第三者という立場で、ご相談者の方が何について知りたいのかをご相談のやり取りを経てスッキリして頂ければと思います。

こだわり

 ご葬儀はやり直しがききません。
 ご喪家のご希望も様々ですが、当センターではお話をお伺いして、ご要望に合うと思われる賛同社をご紹介しており、賛同社の担当者も少しでもご納得のいくご葬儀をと、臨機応変な対応を心掛けております。

 先日もご自宅介護のお母様が危ない状況とのことで、万が一を鑑み、葬儀社さんのご紹介をとの相談をいただきました。
 ご葬儀はご自宅以外でお別れ式のような形をとり、お越しいただいた方々の手で、お母様のお好きだった服に着替えさせて、皆様ご一緒にお見送りされたいとのご希望でした。
 特に皆様お揃いされてのお着替えは外せないとのことですが、一方菩提寺があり、ご住職にはお別れ式ではなく、炉前での読経をお願いしたい旨申し上げてあるとのこと。

 お別れ式でのご住職の許可はどの辺りまでお取りになっていらっしゃるのか、またご葬儀までの日にちを考慮した場合、ご遺体の状況によってはお着替えが難しくなる等のお話を申し上げ、まずはご相談者のお近くで自社斎場を有し、臨機応変な対応で評判の賛同社さんをご紹介させていただきました。

 早速にご相談者は担当者とご相談をされ、菩提寺の件では担当者にご住職と直接話し合っていただくことを提案されたとの由。

 お話し合いの結果、菩提寺側として1日葬の読経は必要ということになりましたが、担当者は遠方からお越しのご高齢の方々が、納棺の儀とご葬儀それぞれ別な日に立ち会うのは困難な状況を鑑み、自社式場にて1日葬を執り行う前に、納棺の儀の提案をされて、ご納得いただいたとの報告が入りました。

 こだわりのご葬儀と伺い、以前、お父様らしく見送りたいとのご相談頂いた折のことが思い出されます。
 ご相談者からはご紹介した担当者とのコミュニケーションもよくとれ、「毎日自宅まで足を運んで頂き、当日は完璧と言ってよいくらいにイメージ通りのご葬儀を行うことができました」とのご報告を頂きました。

 メモリアルコーナーやお父様がお撮りになった短編映画を皆様にお見せ出来、大変満足されたとのこと。
 また、晩年の寝たきりに近いお父様ではなく、若くて元気だった頃のイメージをもって偲んでもらうのが一番の狙いでしたからと記されておりました。
 さらには、ご親族からは担当者の誠意ある対応を見て「俺の時もここに頼もうかな」とご報告された方もいらっしゃったとの由。
 やり直しがきかないご葬儀です。
  ご要望のご葬儀に、またこだわりのご葬儀にどれだけ近づけられるか、担当者の課題はさらに続きます。

打ち合わせに同席して・・

 「前に親戚が亡くなったときに、葬儀の打ち合わせに同席したことがあったのですが、そのときの打ち合わせのやり取りに違和感があって・・」と、何を信用したらいいかわからず、不安になってしまったというご相談をいただきました。

 お話では、高い物を次々に勧められ、見積りが出来上がった時点ではびっくりするような金額になったのですが、会員ということでその金額からバサッと半額に。それに違和感を感じられたそうです。
 ご自身のお父様も高齢で心配な状況にあったため、事前に調べておこうとインターネットでいろいろ検索したり、人に聞いたりしてみたけれど、「どれを、なにを信用していいのか分からなくなってしまって・・」とおっしゃっていました。

 また、他のご相談でも、ご友人のご主人が亡くなり、打ち合わせに同席したところ、担当者が強引に色々勧めてきて断ることもできなかったそうですが、他家の事なので口出しができず、ご自身のお身内の方が心配になったら必ず事前に色々調べておくことが必要だと思ったそうです。

 何が普通なのか、ということは各ご家族によって異なる感覚なので基準はありません。
 全てを一気に調べるのはご負担かもしれませんので、少しずつでも事前に調べているといざという時に役立つことがあるように思います。

親のお葬式

 お母様が脳出血で倒れ、葬儀のことが身近になってきたが、お葬式の事が何も分からない、と、友人から相談がありました。
 お父様はすでに他界されていて、友人は長女ということで、葬儀の際は喪主になります。親戚たちとは密にお付き合いをしているので、友人が決めたことに異論を唱える人はいないということですが、決定権があればあったで、それが迷う事につながっていると言っていました。
 また、お母様とは離れて暮らしていたため、お母様とは葬儀の話しをしたことが無く、生命保険の証券や印鑑をどこにしまっているのか探すのが大変だそうで、キャッシュカードは見つかったけれど、当のお母様は認知症が進み、暗証番号がわからず、医療でかかる費用を引き出すのもとても手間がかかるとのこと。
 判断に迷ったり、わからないことが多く出てきたことで、元気なうちに色々と聞いておけばよかったと後悔しています。

 最近ではご自身の将来について考える方も多くなっているようですが、子供の立場から親の葬儀について積極的に話しをすることにためらいがある方は多多いと思いますが、友人のお母様のように、急に倒れ、何も聞けない状況になることも・・。

 以前、他のご相談で、「父は元気な時にここの斎場はいいな、と言っていたので、そこで葬儀をやってあげたいと思っている」とおっしゃるご相談者がいました。
 普段の何気ない会話の中にも残された家族が判断に迷わないで済むヒントがある事もあるようです。

 私はこのような仕事をしているので今まで親と葬儀のことは色々話してきたつもりでしたが、先のことを考えるとまだ判断に迷う事もあり、まだ聞きたいこともあるのですが、両親も高齢になり、病気を患っている今となっては、葬儀の話しはしづらくなってきました。

 お元気なうちに、気になることは何気なく聞いておくと、残された家族は選択肢が狭まって判断がしやすくなるかもしれません。

最初のご相談では・・

 ご相談では、ときどき、「ここはちゃんと相談に乗ってくれるところなのだろうか」など、初めてご連絡されたご相談者が不安に思われているなと感じることがときどきあります。
 私もネットではときどき、信じていいサイトなのか、と疑うこともありますので、ちゃんと相談できるところなのかということは一番気になるところなのかもしれません。
 しかも、葬儀のこととなれば、個人的なことも伝えなくては先に進まないことがあるため、特に用心されるのも理解できます。
 
 電話でのご相談では、話し始めてすぐのころは、ここは大丈夫なところなのだろうかなどの疑念や、不安がこちらに伝わり、ご相談者との距離が遠く感じられることもあります。

 ただ、お話しを続けていくうちに、センターに対する不安が溶けたのでしょうか、色々とお話していただき、時には葬儀と離れたお話になることもあり、私も安心して頂けた、と感じます。

 電話を切るころには、明るさが加わった声になり、最後に「よろしくお願いします」とおっしゃっていただくのが何よりのやりがいになります。

担当者の代弁

 「本葬は山梨にある菩提寺で、こちらでは火葬のみにしたいのですが、火葬のみでも丁寧に対応して頂ける葬儀社をお願いします」
 お父様のご病状悪化に伴い、万が一を鑑みてのご相談を頂きました。
 通常のご葬儀と同じような対応をして頂けるかが、1番のご心配とのこと。
 
 近年は他の業種から参入の葬儀社さんも増えて来て、効率を優先される同業者の方も、いらっしゃるとは思いますが、ご安心ください。
 葬儀の儀式を省いたやり方でも、弔う気持ちに変わりはありません。

 以前、当センターの賛同社各社にお伺いした折、担当者は異口同音におっしゃっていました。
 先ずは担当者自身の中で、常にご葬儀とはという問いかけをされているとのこと。
 お客様の身になって考え、私たちは悲しみを癒すお手伝いをする立場である、と認識しています・・・。

 ご葬儀は究極のサービス業とおっしゃる担当者からは、お料理も祭壇も重要ですが、ご相談をお受けする担当者の気持ちが一番大事で、ご相談者のお気持をガチっと掴むことができれば、よほどのことがあっても大丈夫ですと胸の内を語って頂きました。

 また、別の担当者の方は夫々のご家庭の事情もあり、ご葬儀は毎回違いますので、こういうものだという押しつけはしません。まずはどの様に送ってあげたいかというところから始まります。
 後でこうすればよかったと言われないような、後悔のないご葬儀を心がけているとのこと。

 永年、直接ご葬儀に携わってきた皆さんはご葬儀に対してそれぞれの経験から、ご自身の言葉でお話され、ご葬儀に対し、一家言お持ちのご様子です。

当センターでは賛同社になっていただくにあたり、担当者との面談を重要視し、当センターの意図をご理解いただき、常にご葬儀に向かう気持を大事に、howツウ式の表層だけに惑わされない担当者をご紹介しております。

 ご相談者のご不安が少しでも解消されますよう、当センターがご紹介している担当者の方々の気持ちを、代弁させていただきました。

お元気なうちに。

 先日、お元気だった友人のお母様が脳出血で倒れて入院し、万が一のことが身近になってきた、と相談がありました。
 友人は万が一の時に慌てないように、という事だけではなく、今のうちに出来ることはやっておきたいとのこと。
 お父様はすでに他界されていて、お母様の葬儀は離れて暮らす長女である友人がすべて取り仕切らなくてはならない状況で、普段は仕事もあり、平日はなかなかお母様の所に行けない状態のため、何もわからず不安になっているとの事でした。

 休みの日には、お元気だったころに聞いた話を頼りに、実家に帰って生命保険の証券や印鑑、預金通帳などを探したりなどはやっているそうですがなかなか見つけられず、キャッシュカードは当のお母様が暗証番号を覚えていないそうで、医療でかかる費用や万が一の時の葬儀代もおろせない!と困っていました。
 また、お母様の交友関係もわからず、お母様のことはすべて任されていて決定権がある立場であっても、判断に迷い、聞いておけばよかったと思うことがいろいろ出てきたと言っていました。、

 最近では終活ということでご自身の将来について考える方も多くなっているようですが、気になりつつもなかなか行動に移せない方もたくさんいらっしゃると思います。
 また、友人のお母様のように、急に倒れ、何も聞けない状況になることも・・。

 子供が親と葬儀の話しをすることに抵抗がある方も多いと思いますが、他のご相談では「元気な時にここの斎場はいいな、と言っていたので、そこで葬儀をやってあげたい」とおっしゃるご相談者もいました。
 普段の何気ない会話の中にも残された家族が判断に迷わないで済むヒントがある事もあるようです。

 私はこのような仕事をしているので今まで親と葬儀のことは色々話してきたつもりでしたが、先のことを考えるとまだ判断に迷う事もあり、聞きたいこともあるのですが、両親も高齢になり、病気を患っている今、葬儀の話しはしづらくなってきました。

 お元気なうちに、気になることは何気なく聞いておくと、残された家族は選択肢が狭まって判断がしやすくなるかもしれません。
 

安心していただくために

 事前相談では、初めての葬儀ということで、殆どの方がモヤモヤと漠然とした不安をお持ちです。
 不安の具体的なものは何なのかご本人もよくわからないという事も多く、やり取りの中で一つ一つが明確になり、不安に思っていたことが少しずつ解消されてくると、ご安心いただいた雰囲気が伝わってきて、こちらも安心いたします。

 小さなこと、こんなこと聞いていいのか、常識から外れてる?など、不安の要素がどのようなものなのかはそれぞれですし、ご葬儀ごとは個人的な内容も伴いますので、やりとりでは、お話を伺いながら何が不安なのかを見つけて、少しでも解消していただければと思います。
 
 具体的に何が不安なのかわからなくても、よくわからないことが不安になっていることも多いように思います。
 
 ご相談者の方が、より安心できるよう、更に勉強していく必要があるな、とご相談の度に感じます。

説明の大切さ

先日、ご両親が互助会の会員になっていて、積み立ても終わっているのでそこに葬儀を頼んだのですが、、、という問い合わせを頂きました。
もうすでに葬儀依頼の契約をしているので、今から葬儀社を変えたいという事ではないが、契約した内容は一般的なものなのかを知りたいとのこと。
湯灌のこと、葬儀社から紹介されたご僧侶へのお布施のこと、心づけのことなどの細かい部分に対して担当者から聞いた説明がよくわからかったことが不安を大きくしているご様子でした。

詳しいお話を伺っていても、内容については一般的とされていることから大きくずれているとは感じませんでしたが、ご依頼者が担当者から受けた説明を伺うと、説明の仕方とその対応に問題があるような。たしかに、その様な伝えられ方をしたら、なんかおかしいんじゃないか?と誤解が生じ、いらぬ心配まで生まれてきそうです。

その葬儀社さんはセンターの賛同葬儀社ではありませんでしたので、どのように対応されていたのかを担当者に直接訪ねることはできませんし、センターが間に入ってその状況を調整することもできません。

センターからは、葬儀の項目については、一般的な事で説明させていただき、ご納得下さり、落ち着いていただきましたが、本来ならば葬儀社の担当者が、きちんと納得がいくまで説明をするところです。

センターからご紹介した葬儀社で実際に葬儀を行った方からご協力いただいたアンケートでは、葬儀社の担当者に対して
「説明がわかりやすい」
「分からないこと、疑問に思う事は適切に教えてくれて信頼出来た」
「分からない事が沢山あったのですが、気持よく説明していただけました」
「こちらの話がとかく脱線しがちなのを辛抱強く聞いて下さり、私ども知識が全く無い者に大変わかりやすくアドバイスをしてくれました。」
「どんな細かいことでも聞けばきちんと答えて下さり、私たちは聞きやすく、とても甘えられました」
「葬儀そのもの以外の質問などにもいやな顔ひとつせず可能な限り答えてくれ、大変ありがたく心強かった」
など、『説明がわかりやすい』という内容のご回答いただくことがとても多く、『きちんと説明してもらったこと』がご依頼者の大きな安心につながっているように思います。

葬儀社の担当者を前にしたとき、なんとなく聞きづらい、こんなこと聞いてもいいのだろうか、気を悪くされないだろうか、、、など、いろいろな気持が出てきて結局そのまま葬儀を迎えてしまわれる方も多いと思いますが、小さな疑問や不安をそのままにしていると、そのことに気を取られてしまい、一度きりのご葬儀なのに、気持ちにわだかまりを持ったままその日を迎えることになるかもしれません。

また、ご葬儀を終えて落ち着いたとき、大きな不満になって葬儀社に訴えても、言った・言わない、の水掛け論になってしまったり、うやむやにされてしまったりすることもあるでしょう。
何より、後からどんなに騒いでも、もうそのご葬儀のやり直しはできませんので・・・・・・・。