24時間対応とお酒

 ノンアルコールビールは、20年以上前から売られていたと思いますが、酒屋さんやスーパー、コンビニの棚を広く占拠できるほどの勢いはまったくありませんでした。ところが、ここ最近、いやでも目につくほど場を占領しているではありませんか。

 新手のアサヒゼロドライの販促の力への入れようは目を見張るものがあります。
 
 ビールメーカーも、多大なエネルギーを注いで、酒税が低くて済むような発泡酒を開発して売りだして、その苦労が実って売れ出すと、税率を上げられてしまう! 売れ行きが鈍ったり利益が少なくならざるを得なくなったのでたまりません。そしてまた、酒税が低くて済むような「第三のビール」を開発する・・・。
 この点、ノンアルコールビールは、酒税は関係ないので安心して開発できます。(ただ、税金は取りやすいところから取るで、へんてこりんな名目でビールテイスト飲料にも課税とならない保証はありませんが)

 それはさておき、昔のノンアルコールビールしか知らない人は、一回だけ味わって終わりという人も多いと思いますが、今のは、そうとうな研究がされているようで、かなりイケます。
 アサヒスーパードライを氷点下まで冷やして飲む「エクストラコールド」になぞらえて、前出のアサヒゼロドライを試したところ、うかつにも、飲んでる気分になってしまいました。

 というような、今のノンアルコールビールはうまくなってきたという話を先日も葬儀社の人と話したところです。
 その人は1年ほど前に独立したが、24時間いつ何があるかわからないので、普段はお酒を飲むことがなくなった、と語っていました。そのかわり、飲む時は朝までとことんいってしまうんだ、とも。
 葬儀屋さんとお酒の付き合い方は、なかなか難しいものがあります。

斎場へ訪問させていただいています。

 今、私はセンターのホームページの斎場部分を充実したものにさせるために、週一ほどのペースで斎場へ取材に行かせていただいています。

 葬儀社さんとのやりとりなどは、通常の業務でさせていただいていますが、斎場の関係者の方と直接お話しをさせていただく機会はなかなかないので、とても良い経験をさせていただいています。

 地域を選んで、一日に2斎場ほど伺わせていただいていますが、ご迷惑にならないようにご葬儀がない日にお伺いすることにしています。ですので、こちらからお願いの連絡をいれさせていただくのがどうしてもお伺い予定の前日になってしまい、急なお願いになってしまうにも関わらず、どの斎場の方も快諾してくださるので、とても助かっています。

 こちらの勝手なお願いに、どの斎場の方も快くお付き合いしてくださいます。
 斎場内を案内していただいたり、細かいお話しなどを聞かせていただけるので、私にとってもとても勉強になりますし、センターのホームページを見ていただく方にもわかりやすいものになると思います。

 ただ、残念なことに、私がお伺いする日はなぜか天気が良くないのです。
 外観の写真を撮っても、空は雲で覆われていて、時には雨粒まで写ってしまい、道路には水たまりも…。
 パンフレットなどには当然、快晴の時に撮影した写真が使われているので、私の写真は本当ににお邪魔したときに撮ったものということで、リアリティがあると言えばあるのですが…。
 少し前までは、私が行くと必ず晴れるというくらいの晴れ女だったのですが、そんな話は崩壊してしまったのかもしれません。

 次から訪問させていただくときは、準備として天気予報もちゃんとチェックしなくてはと思っています。

 もし、このブログを読んでくださっている中に、斎場関係者の方がいらっしゃいましたら、私からアポイントの連絡をさせていただいた際には是非ご協力をお願いします。

縁について考える

毎日の生活の中で私達は「これも何かのご縁で・・・」とつぶやきながら、親交を暖めあっています。
 様々なご縁があって今、私達は生きています。

 そのご縁とは裏腹に1昨年は無縁社会、無縁死という言葉が社会現象にまでなってしまった感がありました。

 都会の狭間で頼る人もなく、ぽつんと一人で生きている人達の生活や、あげく誰にも看取られることなく亡くなられた方の死を取り上げ、またたく間に流行語のように言葉が1人歩きしてしまったようでした。

 かつての村落共同体のように村中が協力し合って田畑を守り、お互いの生活にまで踏み込んでいた時代とは異なり、都会での生活は各人それぞれの殻の中に入って、直接関係する人達とのコミュニケーションだけが濃厚になっていき、その中から弾き出された人は孤立無援の状態に陥ってしまい、周りとの繋がりも持てなくなってきている人が増えているようでした。

 今までは家族の縁や地縁は好むと好まざるとにかかわらず自然に手に入るものでしたが、これが当てにできなくなってしまった昨今では、今までと違った縁を自分の意思でもって積極的に捜し、作っていくことが重要になってくると思われます。

 ネットで繋がっていく縁、NPOや地域のサークル活動を通じた縁など、様々な縁を持ちましょう。

 東日本大震災から丸1年が過ぎました。
 昨年は無縁社会を払拭するかのように絆の声でいっぱいでした。
 しかし、その間にも無縁社会は着実に広がっていることを実感させられたことが度々でした。中でも家族の縁は切実でした。
今年は絆に加え、新しいご縁の輪が幾重にも繋がっていくことを期待します。

梅と桜の思い出作り

今年は例年よりもだいぶ遅れ、3月に入ってやっと梅の開花の声が聞かれるようになりました。
 春の訪れをいち早く感じさせてくれる梅の開花時期は、私にとっても昨年の宿題をやっと終えて遅まきながら新しい年を実感できる頃でもあります。

 先週、母の7回忌に合わせて、久しぶりに親族が集まるからにはあわよくば実家の梅祭りも堪能できるのではと密かな期待をして帰省したのですが、殆どがつぼみ状態でまだまだ春遠からじの感は否めませんでした。

 25年近く前、母が元気な頃植えた15本ばかりの梅の木も十分な手入れもしないのに元気に育ち、毎年有り余るほどの実をつけてくれる梅たちですが、一説には梅の実は25年をピークに30年が寿命とのこと。
 ということは、我が家の梅たちも例外ではなく、下り坂にさしかかっていると推測されます。
 母の供養の為にも少しでも長く実をつけてくれるよう、そろそろ身を入れた手入れを考えなくてはと反省しきりで戻って参りました。

 そんな折、湘南在住の友人から4月のスケジュールの打診がありました。
 昨年夏信州でお会いしたお母様のお友達から、最後の旅行になりそうなのでぜひお会いしたい旨の連絡があったとのこと。

 友人のお母様の幼友達である大先輩は御年95歳ですが、娘さんの車で信州の自然をあちこちスケッチされては、ちぎり絵作家として今でも意欲的に活動されていらっしゃいます。

 友人は桜の開花時期を見計らってお母様のお墓参りを兼ね、湘南から富士霊園への企画をあれこれと立てているようです。
 湘南にはお孫さん一家もお住まいになり、今回御一緒されるご様子です。
 4世代が御一緒される機会はめったにありません。
 写真班も兼ねて皆さん御一緒の写真を出来るだけ沢山撮りながら、日長1日を満開の桜の下で過ごすのを今から楽しみにわくわくしながら待っています。

 いつの日か、ご家族皆さんの写真が、旅立ちの日の思い出コーナーに並んだ時には、お越し頂いた方々も新たな思い出の1ページを作ってくれるのではと期待を込めているのですが・・・。

 写真を撮られるのが苦手な私の手もとには大人になってからの家族と一緒の写真が見当たりません。
 撮る機会は幾らでもあったのにとは後で思うことです。
 7回忌を迎えて、母と一緒の写真がないことに気が付き、せめてもと母の梅の木を沢山撮ってきました。

 これからは一つひとつ、思い出作りになるように心がけていくつもりです。

海が好きでも。

 つい先日、グアムで散骨のセレモニーをしてきたという散骨の業者さんとお話しをする機会がありました。
ご遺族は、海軍の軍人だった故人様の遺言を尊重してグアム散骨を希望されたそうです。散骨用の船には、ご遺族・ご親族の皆様が乗船し、それはそれは感動したセレモニーだったと言ってました。

 日本の真冬の海は極寒で、荒れることもよくあるので、今の時期はよほどのことが無い限り散骨はしないそうですが、3月以降はけっこう予約が入っているとか。

 近年、有名人などの散骨がニュースなどで報道されたりすることも影響しているのかもしれませんが、自身の遺骨を散骨してもらいたいと希望する人が増えてきたそうす。とはいえ、遺志を遺したとしても実際に自分亡き後、散骨をしてもらえるのでしょうか。

 散骨や分骨に関しては、賛否両論で、さまざまな意見があると思います。自身の思いだけではなく、家族、親族など、周りの人の理解や宗教的なことも関係してきます。
 ただ、お墓を持たない、また、身寄りが無く、お墓を守る人がいないなどの事情がある人にとってはとても良い方法なのかもしれません。

 我が家でも、散骨は時々話題に出ることがあります。我が家は夫が次男のため、代々のお墓には入りません。となると…選択肢として散骨もありなのでは?
 夫も私も自分自身は散骨もいいなと思っているのですが、我が家にも反対者がいました。娘が猛反対しています。

 自分自身だけでなく、遺族の捉え方も大きく関係してくることだけに、散骨を希望する人は周りの人にきちんと理解してもらうことが重要なんだと、実感しています。

斎場の情報

 ご葬儀の立会いに伺う際には、まず最初に交通の手段を調べます。
 それは、ご会葬に行かれる方も同じではないでしょうか。

 地元のよく知る斎場や、行ったことのある斎場、有名な斎場などの場合はとくに気にならないことですが、初めて行く場所の場合は詳細に調べないと、ご葬儀の場合は時間が決まっているので、安心ができません。

 最寄りの駅から徒歩圏内にある斎場でも、駅からの出口を間違えてしまえば迷ってしまったり、駅からバスに乗るなどのさらなる交通手段を必要とする場合は、バスの時刻表を調べたりしなくてはなりません。
 また、バスターミナルがあるような大きな駅などの場合は、どの乗り場に行けばいいのか、行ってみないとわからなかったり、また、逆にバスの本数が一時間に一本しかないなどの場合もあります。

 自分自身が困ったことは、もしかすると他の誰かも困ることなのかもしれません。
 当センターの斎場案内は、実際に行って調べた情報や、感じたことが書かれています。

 私も、ご葬儀の立会いや、斎場の見学に行った際には、アンテナを張り巡らせて、役に立つ情報を配信していこうと思います。

式場の良さは現場の声が届いているか否かで決まる

 市民優先という枠があるものの、寒い季節にとって公営斎場での式場予約は混み合い、ご葬儀まで1週間近く待たされる日もでてきますが、それでも依然として人気は高いようです。

 火葬場併設のため出棺後車での移動がなく、式場費も民間に比べリーズナブルなお値段でのご葬儀は、今後益々注目されるのではと思われます。
 式場の事前見学にお見えになる方も、荘厳なイメージの式場や広いロビーを見て安心してお帰りになられることと思いますが、関係者からの説明を受けただけでは気が付かないことも出てきます。

 その代表格として取り上げられるのが騒音問題です。
 実際にご葬儀をされ、初めて気付かれる方も多いようです。
 横並びの式場は大型葬儀にも対応可能なようにスライディングウォールで仕切っただけのところが多く、斎場サイドもお隣とのご葬儀時間差を設けたり、マイク使用を禁じたりと、騒音対策を打っていますが、そのつど注意を促すまでには至っていないのが現状と見受けられます。

 音響効果がよい式場内でのこと、静粛なご葬儀中お隣から洩れ聞こえる雑音は大変気になります。
 ご葬儀が終った安堵感からか、ご会葬者の一段とハイテンションのおしゃべりが筒抜けになったり、お隣の読経の声がスピーカーで増幅され、こちらの読経がかき消されたり、時にはご葬儀終了後の撤収作業の音まで響き渡り、ご喪家のお気持ちを思うと気が気ではない場面に出くわします。

 先日お伺いした斎場は大・小式場の間にトイレが一ヶ所小式場側にあり、しかも床がフローリングのため、小式場でのご葬儀中、後から大ホールへお見えになったお客様のヒールの靴音が暫しの間響き渡っていました。
「静かにお願いします」の張り紙をご覧になっても、普通に歩いている足音まではなかなか気が付きません。

 式場改修の折はぜひ、葬儀関係者のご意見も参考にお願いできればと思いますが・・・。

女性の方は寒さ対策を万全に!

 東京にも初雪が見られ、寒さも一段と厳しさを増してきました。

 先日、ご葬儀の立会いにお伺いした折、葬儀社の方から「今、公営の式場を押さえるのが困難な状況が続いています」とのお話がありました。
 例年だと12月に入る頃にはご葬儀が増え、暮からお正月にかけてピークを迎えていましたが、昨年から今年にかけては比較的斎場を押さえやすかったようです。
 お正月三が日の混雑ぶりも例年ほどではなく、比較的平穏だったとのこと。
 その分ずれ込んで、今ひとつのピークを迎えているようです。

 12月の暖かさから最近の急な寒さは特にお歳を召した方々には深刻です。
 これも昨今の季節がずれてきていることと関係があるのではと推測してしまいますが・・・。

 一方、寒さに関してはご葬儀の現場も万全ではありません。
 大勢の会葬者が見込まれる会場の場合はテント内でのストーブに頼る場合が多く、参列者は思わぬところで戸惑われることもしばしばです。
 大型ストーブの周りは熱いくらいですが、少し離れると寒さがこたえます。

 経験されたご喪家の方々はご要望の筆頭にこの寒さ対策が挙げられ、室内でお待ちいただける斎場を強くご希望されるのもうなずけます。
 しかし、大勢の方が一堂にお待ちいただける式場も限られています。
 多くのご会葬者が予想されるご葬儀に参列される場合、まずはご自身の手でどんな状況にでも対応できる寒さ対策をしておきましょう。

 今年はインフルエンザも流行の兆しを見せております。
 万が一のことも考え合わせておきましょう。

 実は今一番必要性を感じているのは、立会いにお伺いして背中に悪寒を感じた私自身ですので、老婆心ながら申し上げておきます。

「葬儀社」が舞台になるドラマが始まった。

「お前の人生が好きだったと思える生き方をしろ」
 テレビをつけた途端、いきなり飛び込んできたドラマのせりふでした。

 亡くなったお父様の葬儀社を引き継ぐ決心をした若者が主人公の連続ドラマが、1月12日から始まりました。
 葬儀社が脇役のドラマは数多くあれども、真正面から取り上げたドラマは映画「おくりびと」以来かもしれません。

 事件もの以外で死者を扱うドラマはお茶の間にはなじまないとばかりに、今まで問題視されなかった節もなきにしもあらずというところでしょうか。
 これも昨年の3・11以来の世相を反映した産物かもしれませんが、多くの方が未経験のご葬儀の実態を少しでもご理解いただければ、ご葬儀に関係しているものとして喜ばしい限りです。

 葬儀社さんの仕事はご葬儀全般多岐にわたりますが、打ちひしがれているご喪家にとっては救世主のような存在で、親切丁寧気配りが大きく物を言うようです。

 当センターがご葬儀後におこなっているアンケートでも、葬儀社さんにご満足いただいた点として、
 ・親切丁寧で色々教えていただいた。
 ・細かい気配りも行き届いていた。
 ・こちらの希望をよく聞いて適切なアドバイスを適宜いただいた。
 ・詳細な説明がなされ、誠実さや誠意が伝わった。
 ・なんでも相談にのってくれ、遺族の気持になって対応してくれた等を挙げていただいています。
 ・中には家族以上に誠意を感じ、不思議ですが笑顔でご相談ができ、立派に見送ることができ、悔いの残らないものにすることができました。亡き父も大満足していると思いますと最大級のお礼をいただいた葬儀社さんもいらっしゃいました。

 時間を選ばず昼夜の区別無く働き、ご要望に沿ったご葬儀を執り行い、ご喪家から「ありがとう」と感謝される職業にも今年は少し光が当ってきたようです。

親戚の葬儀

 昨年末に親族として葬儀に参列しました。
 母の叔母ということで、私にとって血縁的にはそんなに近くはないのですが、親戚の中で一番近所に住んでいたため、「近くのおばあちゃん」として、よく遊びに行っては可愛がってくれた人でした。
 大人になってからは、近くを通ってもなかなか顔を出すタイミングがなく、しかも、この10年くらいはまったく会っていなかったのですが、具合が悪いなどとは聞いていなかったので突然の訃報に驚きました。
 末期がんで全身に転移していたとのことなのですが、幸いにも痛みはあまりなかったようで、「私は何の病気なんだろうね…?」と、最期まで自分が何の病気だったのかわからないまま旅立ったそうです。
 葬儀は葬儀社のホールで執り行われました。会葬人数は30名ほどで、大きな式場をパーテーションで分割してあり、式中はパーテーションの向こう側でお清めの準備をしていました。
 読経中、食器がぶつかる音やお料理を置く音が響いてしまっていたのが少し気になっていたのですが、短時間で準備をしなくてはいけない状況なので仕方ないことなのだと思っていたところ、他の親戚も気になっていたらしいということを後から聞いて少し残念に思いました。
 その後通夜は滞りなく閉式し、お清めでは久しぶりに会った親戚と「近所のおばあちゃん」の話やみんなの近況の話で笑いあり、涙あり。
 その間に、私は翌日の告別式に参列できないので、棺のふたを少しずらしてもらって「近所のおばあちゃん」に最期のお別れをしました。
 じっくりお別れができてよかったと思っていたのですが、その後時間が経つにつれて大きくなってきたのが「もっと会いにいけばよかった」という後悔です。
 葬儀において後悔のないようにとお話させていただいていますが、そのもっと前の段階、元気なうちにしっかり孝行しないとこんなに後悔するんだなとつくづく感じています。