ご葬儀と一緒にお墓の問題も・・・。

 朝のテレビの画面では墓石の山が無残な姿で大写しされていました。
 墓石の文字を消さなければ産業廃棄物としても処分できず、2トンもの墓石が不法投棄され、地元の困惑ぶりが話題になっていました。
 石材店に問題がありますが、背後には無縁仏の処理の問題等も含まれ複雑な様相も覗かせています。

 ご先祖様が静かに眠るお墓も時として騒動の渦中に巻き込まれ兼ねないようです。
 お墓の問題はまたご葬儀と直接・間接に結びつき、最近ではお受けする事前相談でも事後の問題としてご葬儀と一緒にご相談に乗ってほしいとのご希望をいただくことも度々です。
 中には改葬を希望される方もあり、その原因は菩提寺とのトラブルの悪化から宗派を間違えた購入まで様々です。

 最近お受けした相談でも、お父様が購入された寺院墓地の宗派が間違っていたことが判明し、買い替えたいとのこと。お父様の万が一の時と合わせてご相談できるところをご希望されていらっしゃいました。
 一般的にはお墓を購入しても住宅とは違い、土地を所有されたということではありませんので、更地にしてお寺にお戻しすることは出来ても、買戻しは難しいようです。
 ただし、まだどなたも納骨されていないので、お寺さんとの交渉次第で事態は変わってくるかもしれません。
 事程左様に改葬1つ取り上げても、一筋縄ではいかない場面も出てくるようです。

 16日はお盆の送り火がおこなわれます。お盆にいらっしゃったご先祖様皆様が無事お墓にお戻りになられますように・・・。

新盆は2度目のお葬式とも言われています。

 今年も早、お盆を迎える季節になりました。お盆と言えば同義語の様に使われた行事で「とったか」という風習が我が故郷の遠州地方にはまだ残っています。

 お盆の期間全国各地様々な行事が執り行われると思いますが、この「とったか」と新盆のお宅の豪華な祭壇飾りには、他からいらっしゃった方々も何事かと目を見張ることが度々あるようです。
 お葬式の祭壇以上に華やかな飾りを施し、祭壇両脇を籠盛がずらりと並び、お葬式に参列された方はこの間「盆義理」と称して再び新盆のお宅にお伺いし、お線香を手向けます。
 お盆行事を大事にし、新盆は2度目のお葬式とまで言われるゆえんです。
 迎え火から送り火まで何軒もの新盆に伺う親戚の方々はお互いに日時を調整しながらのお集まりになり、車を待たせて新盆のはしごをされるご年配の姿も年中行事化されてしまっているようです。
 
 かつて、新盆のお宅には軒並み笛・鉦の音に合わせて太鼓を勇壮活発に踊るように打ち鳴らす一団が訪れ、故人の供養をされていました。
 しかし、昨今は依頼されたお宅だけを訪問するようになり、マイクロバスが庭先まで乗りつけ、マイクロバスでお帰りになってしまわれるとのこと。
 数十年前、小学校3年生の時の祖母の新盆が思い出されます。
 1度だけ出会った「とったか」のインパクトは鮮烈でした。
 この「とったか」も正式名称「遠州大念仏」と称されるようになって久しくなりました。
 いつまでも郷愁に浸ってばかりはいられないが、それでも風に乗って遠くから聞こえてくる鉦、笛や太鼓の音が次第に大きくなり、庭先でクレッシェンドになっていく醍醐味をもう一度味わいたいものです。

リピーターの輪が広がれば・・・。

 当センターも設立7年目を迎え、ご葬儀のリピートを頂く機会が増えてまいりました。
 担当者の1人と致しましては、この輪がさらに大きくなることを願っています。

 実際のご葬儀に関しましては事前に又は事後にご相談を頂いてから無事執り行われた後まで、賛同社の担当者から逐一報告を受け、進行状況の確認はできていますが、ご喪家側の本心まではなかなか推し測ることが難しく、通常は一段落したところでお願いするアンケートを待つことになります。

 勿論、ご葬儀を終え、お疲れのところご自宅に戻られるや何をおいてもご報告をと、ご連絡を頂きスタッフ一同胸を熱くする場面もありますが。

 アンケートでは「次回も是非同じ葬儀社の方で」とか「知り合いに推薦しておきました」とのご回答頂き、中には早速のご紹介で新たなご相談をお受けすることもあります。
 このようなリピートは賛同社共々気持が引き締まると同時に、地道に活動しているスタッフにとりましては大いなる励みになっています。

 先日も賛同社から「以前ご葬儀を担当したご喪家からご親戚のご葬儀をお願いできないかとのご相談を受けたが、ご親戚のお住まいが少し離れているので、そちらの地域の賛同社の推薦を是非に」という報告を受け、ご親戚にご連絡をさせていただきました。

 センターを軸に賛同社とご喪家との繋がりがさらに新たなる繋がりを作っていくような、そんな予感が感じられます。

iPhone4

 iPhone4が発売になりました。iPhone4は、前面にカメラがついており、iPhone4同士で、wifi(無線)環境下で接続するとテレビ電話ができるそうです。ソフトバンクの回線を使わずに、wifiを利用するので、24時間通話無料となるのでしょうか。
今使っているiPhone3GSのOSをアップデートすると、iPhone4同様の機能が使えるようになりますが、テレビ電話の機能はついてきません。
私も早速アップデートを行いました。今までよりもわずかですが、処理速度が上がったような気がします。気のせいかもしれませんが・・・。
さらに、CPU、バッテリーも強化され、従来の3GSより40%持ちが良くなり、処理速度も向上しているそうです。
私は最近アップデートをして、新しい機能が使えるようになったので、バッテリーが寿命を迎えるまで、3GSを使っていこうと思います。

ご葬儀を『幸せな思い出』とするためには・・・

 昔から孝行したい時には親はなしとはよく言ったものですが、親がいる内に気付かれた方は、たとえそれが最期の時であっても間に合います。
 ご両親の最期をどのように迎えてあげられるかはそれぞれのご家庭の事情もあり、これといった妙案は難しいけれど、最後の時間をどれだけ共有できたか実感できただけでも後々のお気持ちに大きく関わってくるように思われます。

 ご高齢のお父様の事前相談でご相談された方からは、揺れていたお気持を整理すると、後はいかにお見送りするかだけを考え、後の残り数日は「父を看取ることだけに気持を集中することができ、今は感謝の気持でいっぱいです」とご報告をいただきました。
 振り返った時、お父様の看取りとご葬儀が不思議なことに「幸せな思い出」になっていることに気が付かれた由。

 このお話を伺いしてからは、事前相談をされた方にはご相談が一段落された後は今できることとして、「少しでも悔いが残らないよう、後のことはお気遣いなく、お気持を看取ることだけに専念してください」とお願いしています。

アンケートから頂く「素直なお気持」は活力源の1つです。

 折にふれ、依頼者の皆様から頂いたアンケートを読ませていただくことが、疑問や次なる課題を考える重要な手がかりになります。
 貴重な時間を割いてお書きいただいたお言葉は、情報過多の現状に振り回せられることもなく、確実なものとして、何よりも増して当方の活力源になっております。
 また、大変な時、その時の素直なお気持こそ、沢山なことを物語っているようです。

 ある方は悲しみのどん底であるはずのご葬儀が、振り返ってみると不思議なことに「幸せな思い出」となっていることに気がつき、お父様の死に関わってくださった皆様への感謝の気持でいっぱいになりますとご報告を頂きました。

 また、1人暮らしで誰の言葉にも耳を貸すことがなかったお兄様のご葬儀で「本当にみんなを煩わせた兄でしたが、最後にいい方たちにめぐり合い、スムースに葬儀ができました事、うれしく思います。大変な時いつも助けられています」と。

 ご丁寧なアンケートにお礼状をお出しした方からは、また早速返信をいただきました。
 「よかったと思っていただけたことがうれしくて思わず返信してしまいましたが、返信は不要ですょ」とお書き頂き、「涙も笑いもあるご葬儀でした。看病の流れのままに危篤状態を経て葬儀に突入しつつも、『残された家族がどれだけ気持に余力を持っていられるか』で参りたい人の気持ちを受け止められるかが決まると実感いたしました。すべてが過ぎ去る前にそう気付かされたおかげで、皆さんにも私達家族にも一生の悔いが残らずに済んだわけです。」
ご家族だけのご葬儀希望からお知り合いの方皆様にお出でいただくことにされた方からでした。

直葬を議論することで自分のこれからが見えてくる・・・。

 先日、アンケートをお願いするために10日ほど前にご葬儀を終えた方々の書類に目を通しながら思わず「アレッ」と叫んでいました。
 5名様の内4名様が直葬の方でした。
 昨年から今年に掛けて直葬が増えてきたとはいえ、センターではまだ1割ほどでした。たまたま偶然とは言え、現実味を帯びてきたようです。
 但し、4名様のご事情は様々でした。

 この直葬に関して昨年「早くも東京では3割になった」と話題がマスコミに出始めた頃ラジオ番組でも早速取り上げられ、喧々諤々とやっていたことが思い出されます。
 今年3月いっぱいで終了してしまったTBSラジオのバトルトーク番組アクセスでは聴取者を交えて様々な方の意見が交わされ、「これから」を考える良い機会を与えてくれたように思われました。

 司会者のお寺はお葬式の意味を説明してこなかった責任は重いとの問いかけに、タクシーの運転手さんはお金をそぎ落としてしまえばそれでよいのか疑問があると言う。「菩提寺のご住職がご葬儀の意味を教えてくれたので、それを考えると簡素化に走るのは如何なものか」。

 また、4年間にお身内の方3人を見送った方は直葬に賛成とのこと。現実ご葬儀では悲しんでいる暇はない。
「病院で多額のお金を使い果たし、最後のとどめにお葬式が控えています。そのお葬式も葬儀社が取り仕切るようになり、便利だけれども葬儀社の言いなりです。無事収めたいが為に、それなりに良い祭壇をと思いますよね」

 70代の方は「世の中殺伐している風潮と同じだ。独り身だけれど沢山の人の世話になりました。昔の人は老支度といっていざという時困らないように貯めていますよ。お葬式はできるだけ多くの人に立ち会ってもらいたい。誰かがちゃんとやってくれるだろう。それが人の世だ」と。
 同じ世代でも「私の場合は一切葬儀をするなと家族に言ってあります」ときっぱりおっしゃる方もいらっしゃいました。
 葬儀社の方、お寺関係の方も交え白熱した議論の結果に聴取者の反応は、葬儀の簡素化に賛成57%、反対18%、どちらとも25%とのことでした。
 こういう機会が今後も度々あることを期待したいですね・・・。

長寿国日本のご葬儀を考える・・・。

 このゴールデンウィーク、久しぶりに会った御年92歳になる伯母は至って元気でした。
 家事一切を1人でこなし、眼鏡なしで読書をし、1日30分の散歩は欠かさない。
 周りを見渡すと最近伯母のような元気な老人をあちこちで見かけるようになりました。

 20年前、東大のお医者さんから人間の寿命は大方90歳。それが証拠に89歳の声は聞いても、90歳は聞かないでしょうと言われ、妙に納得したことが思い出されます。

 ご葬儀の立会いに伺った折、式が始まる前に柩の窓を開け、お身内の方やお友達の方がご喪家のご好意でご対面をされているご様子をみていると、故人様の大よそのお歳が想像されます。
 ご高齢の故人様の場合は悲しみの中にも和やかな空気が漂い、中には笑顔でのぞきこむように話しかけていらっしゃる方もお見受けします。

 お式を待つ間もまるで故人が皆を引き合わせるために設けたお席のようにお話が尽きず、時として故人様を忘れたかのごとく、笑い声に包まれた明るい式場の雰囲気は満足度の高いお式へと伝わっていきます。

 100歳以上の方のご葬儀に紅白のお祝いの品が添えられる地域もあると伺います。
 その昔、昭和3年の昭和天皇御即位の礼の折は長寿のお祝いとして85歳以上の方に特別にお祝いが配られたと伯母から聞くが、今や85歳は女性の平均寿命にも達していない。
 しかし、これからの20年後はさらにプラスされ、110歳まで生きてやっとご祝儀にありつけられるのか。
 それともマイナスされて100歳以下に引き下げられてしまうのか。
 長寿国日本は微妙な時代に突入しているようです。

直葬も遠慮せずに事前に見積りを取ることから始めましょう。

「直葬で○拾萬円なんてぼりすぎよね」いきなり電話口での迫力ある言葉に思わず言いよどんでしまいましたが、確かに少し高すぎます。
「先月、友人がお母様を見送った時、ご葬儀の式を挙げずに病院から火葬場に直行し、荼毘にふされただけなのにこのお値段。何にそんなにかかるのかしら?テレビで見た直葬の値段は1/3位だったわよ」
1/3はちょっと疑わしいが、こちらも思わず明細を知りたくなるような金額です。

「うちも入院中の母のことを考えると直葬になるので、調べておきたくて電話したんですが・・・」
お話を伺っていくと病院付きの葬儀社さんで、柩の値段が通常の倍近くになり、一つ一つの項目が少し高めに設定されているようです。
「家族が亡くなり、通常の神経でいられない時に見積りを見させられても分らないじゃないですか。金額もその位かと思ってしまいますよ素人には。後になって後悔しても始まらないですよ」。ごもっともです。
 そうです。まずは事前に見積りを取ることから始めましょう。
 直葬だからと遠慮されずに。

その場の空気が読めるか否かで担当者の技量が問われる・・・?

 祭壇の両脇に並ぶ供花は故人をお花で供養する意味合いが込められています。
 ご葬儀の立会いで喪主、子供一同、孫一同とお名前が書かれた札を見ていると、あれこれと故人との関わりが見えるような錯覚に陥ることもあります。
 
 最近では都会を中心にご家族・ご親族の他はごく親しかった友人だけというようなご葬儀が主流になりつつあります。
 そんな折、度々この供花について尋ねられることがあります。
 お花を出せばそれで終わりと思いがちですが、これが結構ややこしい問題を含んでいるようです。
 少し前でしたら、ご親戚の年配者がまずは故人にお花をと、てきぱき処理されことなきを得ていましたが、最近はそれぞれの家庭の事情もあり、切り出し難いこともあるようです。
 
 ご喪家側もご親戚の分はお名前だけをお借りして、一括される方もいらっしゃいますが、うっかりするとお名前を出されたご親戚の中には素直に従いにくく、押し付けがましさを感じる方も出てきます。
 ちょっとしたことが、ボタンの掛け違いで事が大きくなり、後々それがしこりになっては大変です。

 そこでベテランの担当者だったらどうされるか。
 お身内が集まった打ち合わせの時、その場のご喪家の空気を察知しながら、お花はどうされるか透かさずお尋ねするとのこと。
 お集まり頂いた方は納得され、皆さん全員がお集まりいただいているわけではないので出席されているご兄弟から言ってもらうようにする。
 ノウハウだけでは身動き取れないのが葬儀担当者。お会いして、お話を伺いながらご喪家の雰囲気を読み取り、対処していくのが担当者の役目だが、100人100様の対処の仕方があり、一言では言い辛いとのことです。
ローマは1日にしてならず・葬儀担当者も1日にしてならず・・・か?